無事入会をし、新しい会員ということでお見合いの申し込みが押し寄せたたま。

ヽ(゜0゜)/おぉ~ と期待したのも束の間、いないんです、いないんですよね~この人!という人が・・・


一度、申し込みをくれた方をチェックしに相談所へ行ったきり行かなくなってしまったたま。


そういえば入会した時にこちらから3名ほど申し込みしておいたが、何も言ってこない・・・・

よい返事をもらえなかったのだろうか・・・・ なかなかうまくいかないものなんだなぁ・・・・


家でごろごろしていると相談所から電話がかかる。


アドバイザーA 「たまさんお元気でしたか?あれからまたお見合いの申し込みが何件も来てるのですが、たまさんぜんぜんお見えにならないから・・・・やはり写真とプロフィールを見るだけではピンとこないのではと思いまして・・・」


たま「はぁ・・・・・・・・・」


アドバイザーA「それでですね、今度パーティがあるんですよ。」


ま「パーティ?Σ(゜Д゜)」


アドバイザーA「ええ。定期的に開いてるんですよ、お洒落なお店を貸切りにして。やはり実際会ってお話してみてからお見合いの申し込みをしたい、と言われる方も多いので。毎回多数の会員さんが出席されます。実は、たまさんに申し込みをされてる方も何名かこのパーティに出席されますので、是非たまさんも出席されてはどうかと・・・・ そこで実際お話をしてみられて、お見合いの申し込みを受けられるかどうかをきめられては、と・・・・」


お洒落なお店・・・・

ぱーてぃ?(゜◎゜。)


鮨は出るのだろうか? ローストビーフは? サンドイッチにフライドポテト、パスタにチーズにフルーツの盛り合わせ、


パーティ・・・・・ そこは









食のパラダイス!ヽ(≧∀≦)/





たま「いきます♪(いただきます♪)」


アドバイザーA「そうですか!じゃあすぐ会場の地図や明細など送りますね!」


はじめて見せるウキウキ気分なたまに喜びを隠し切れないアドバイザーA。


考えてみれば結婚相談所も商売なのだ。 お見合いの申し込みが来ない、申し込みをしても応じてもらえないでは会員も離れていく。 積極的にお見合いを申し込み、また申し込みがきたら積極的に応じるのが相談所にとってよい会員(お客さま)なのだ。

後々そのせいでとんだ目に合うたまなのだが・・・・・・・



パーティ当日、いつもよりちょっとお洒落をして街の中心区へ出かけるたま。


たまの家は街の中心区からバスで40分程のベッドタウン。


毎日仕事で街へ出ているが、人ごみが苦手で休日に街へ出ると緊張してしまうたま。


送られてきた地図を片手に会場のある通りをうろつく。 休日のせいもあり、通りは人でごった返している。


「あった!」 会場であるレストランバーを発見。


しかし店は2階で中のようすがわからず、なかなか中に入っていくのは勇気がいる・・・


店の前で立ち止まっているのも恥ずかしいので、そのまま通過してしまう・・・・・


「あぁ 店がどんどん離れていく・・・どうしよう・・・」なんだか情けない気持ちになり、歩いていると、人ごみの中であたまがにょきっと飛び出ている男性が目に付く。背が高くて細身な感じ・・・ 見るからにやさしそうで感じがいい。


「あ~あ こんな人に出会えていたらよかったのに・・・」そう思いながら見ていると、目が合ってしまった。


いかん、いかん。現実に目を向けなくては。 気持ちを奮い立たせ会場に向かう。


受付を済ませ中に入ると、、、カウンター席に、ソファ椅子のボックス席がいくつもあって、大人の雰囲気のなかなかお洒落なお店。 


これは料理も期待できるのでは、とほくそえむ。 いちばん奥のボックス席に通され座って待つ。


たまは比較的早く店に着いたようで、受付を済ませた人たちがまだぞくぞくと店に入ってくる。


いったい何人くるのだろうと入り口を見ていると・・・・・・


「あのひとだ!」


店に来る前通りで見かけたあの背の高い男の人が入ってくるではないか・・・・

たまの席とは遠い入り口近くの席へ通されている・・・・


 (=・∀・)ドキドキ ちょっと、いや、かなりうれしいたま。


そうこうしているうちにパーティが始まる。


ボックス席に男女が4人ずつ向かい合って座り話をして、10分経ったら男性が席を立ち、新たな男性4人が席に着き10分話をする。これを繰り返し全員と話をしたらフリータイムに入りパーティは終了。お見合いを申し込みたい人が見つかった人は、用紙に記入しアドバイザーに提出して帰る。 という流れだ。


始まると同時に各テーブルに料理がどんどん運ばれてくる。

どれもこれもおいしそう・・・・


自己紹介から始まり徐々に話し始める皆様方。


運ばれてくる料理をせっせと8等分し取り分け、自分の取り分の料理に専念するたま。


恥ずかしがって料理に手をのばさないシャイな皆様方に


「これおいしいよヽ(・ω・)」とすすめてみたり・・・・


「あっ次の料理がきたよ。」


「あっここに残ってるの食べちゃっていい?」と料理の交通整理をはじめたり・・・・・


ウェイターさんに


「すいませーん。ファジィネーブルください。」を連発したり・・・・・


あの背高のっぽさんがまだ席に来ないのをいいことに宴会モードのたま。


男性陣が何度も席を入れ替わったところで、お酒のせいか激しい尿意に襲われる。


「ちょっとごめんなさい。」笑顔で席を立ち、皆に見えないところまでゆっくり歩くと、あとは猫ダッシュでお手洗いへ。


ながい、なが~い用を足し席へ戻っていくと、、、、


たまのボックスにはあの背高のっぽさんが・・・


たま ヽ(゜Д゜)/アワワ≡


あわてて席へ戻り自己紹介するもそこで時間切れ。ヽ(゜o゜;)/ガーン


自分の行動を悔いるたま・・・ 


仕方ない・・・この後のフリータイムでなんとか話を・・・


でも彼はたまのところに来てくれるだろうか?


それはないかも・・・ だってぜんぜん話してないし・・・ 


たまが行くしかないな・・・ でも他の女の人と話してたらどうしたらいんだろう・・・・



フリータイム開始。


(((゜Д゜≡゜Д゜))) 背高のっぽさんを探すたま。


そこへ真剣な面持ちで近づいてくるアドバイザーA。


アドバイザーA 「たまさんっ!」 むんずっとたまの腕を掴む。


たま 「へっ!?」


アドバイザーA 「たまさんにお見合いを申し込みされてる方が数名今日来られてるって言いましたでしょ?その方達が向こうで待ってらっしゃるから、ちょっとお話してくださいます?」


口ではやんわりと聞いているが、手はたまの腕をがっちり掴んでいるアドバイザーA。


たま さっさからえん、、、(T∀T;)


引きずられるように観葉植物の陰の目立たない席へ連れてゆかれるたま。

5人とそれぞれ1対1で5分ずつ話をするように言われる。


申し込み男性A 「大学の助手をしています。お会いできてうれしいです。歳は39でたまさんの10歳上になりますが是非お付き合いして頂けたら・・・・」

アドバイザーA 「はいっ 終了~ 次の方~。」


申し込み男性B 「家は農家で今日は家の仕事休んではるばるきました。電車がなくなったら今日は泊まりになっちゃうんですよ~。」

アドバイザーA 「はいっ 終了~ 次の方~」


申し込み男性C 「僕たまさんと同い年なんですよ。銀行員なんです。たまさんも銀行員ですよね?」

アドバイザーA 「はいっ 終了~ だめだめ、Cさん。終了ったら終了なの!次の方~」


申し込み男性D  「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 (なぜか沈黙)

アドバイザーA 「・・・・・・・次の方~」


申し込み男性E  「あっあの、よっよろしくお願いします。」

アドバイザーA 「はいっ 終了。たまさんお疲れさまでした。」


たま (((・Д・≡・Д・)) 背高のっぽさんは???




さがしたのも束の間、



司会者 「パーティは終了です。お見合いをしたいお相手が見つかりました方は担当者に報告してからお帰り下さい。後日担当者がお相手の方へ申し込みを致します。」

(TДT∥)ガーンガーン


とぼとぼ出口に向かうたま・・・


店を出てふと顔を上げると、、、背高のっぽさんがいる・・・・・


誰かを待っているのかな・・・・ 気に入った子が見つかって、その子を誘おうと待っているのかな・・・・


なんだか失恋したような悲しい気持ちで家路を辿るたま。


この背高のっぽさんは実は ころ(現・旦那) なのです。


完全にしくじったと思ったこのパーティに意外な展開がおとずれる・・・・・